あり得ない出来事

塩屋さん

世の中にはあり得ない事が起こります。
昨日六本木で企画したライブは塩屋俊監督の舞台作品「HIKOBAE」の
音楽チーム(狩野泰一、金子竜太郎、森下滋、林田ひろゆき)が出演し、
「大人のライブ〜ジャンルを超えた洋と和の融合」の素晴らしい音楽を演奏してくれました。
力強くて、鋭くて、優しくて、遊びがあって、笑いがあって、涙があって 
それはそれは素晴らしいライブでした。
お客様も超満員!楽しんでいただけたと確信しています。
ライブ自体が強い何かに見守られ、導かれているようでした。


それもそのはず
仙台のホールの楽屋で「HIKOBAE」の最終公演を前に倒れて 
そのまま帰らぬ人になってしまった塩屋監督は
「東北公演が終わったら 観客になって音楽をただただ楽しみたい」
とおっしゃっていたそうです。
そう いらしていただくはずでした!!
私も娘も個人的に存じ上げていた塩屋さんに 会える事を本当に心待ちにしていました。


東京公演を見せてもらい涙があふれました。
塩屋さんらしい観点から作品を作り、演出家、俳優、そして資金繰りまでも
一生懸命で 身体持つのかな?と思っていました。
昨日 出演者の方とお話ししていたら 気遣いが凄くて 美食家で お酒も・・・・


お写真とお花を舞台端に飾らせていただきました。
演奏したミュージシャンもHIKOBAE公演に出演しライブに来てくださった俳優さん達も 
「音楽の力は凄い。どうしようもない悲しみのどん底にあったが、このライブにより本当に心が救われた思いです。塩屋監督はそこにいました」とおっしゃっていただきました。


塩屋監督がいなければ 昨日の出会いは生まれなかったはず。
それにしても、こう言う巡り合わせになることを誰が想像したでしょう。
絶対「志半ば」であったと思います。
彼の頭の中には 具体的にこれから先の道筋や思いがどれだけ入っていた事でしょう。
彼の破れた血管を繋ぎ合わせるか、いや彼の脳だけでも
生かせてあげたいと思いました。


あり得ない出来事が起こる事が世の中、人生。
塩屋監督のご冥福をお祈りするとともに、関係者の方々のご心痛をお察しし、
時が癒し、力強く前進していただくよう心より願います。