被災地の中学生から「オランウータン募金」

Yuko-Nakamura2012-09-25

大船渡の吉浜中学と第一中学の生徒さん達から
「オランウータン保護活動の為に私達みんなで募金を集めました!!」と
重たい瓶と箱を頂きました。
あまりに重たかったので私はこちらの瓶を持ち帰りました。


私達のピアノ贈り隊の活動と送ったピアノで行ったコンサートの御礼として、
3月11日の大津浪を体験した中学生から頂いた募金と心。
なんだか申し訳なく、
「そんな事しなくて 良いんだよ。
あなた達の現状や心の痛みは堂々と世界中からの支援を受けているだけで良いのよ!!」と言いたかった。
しかし、人間ってなんて素敵なんだろう、
この二つの中学の生徒達ってなんて心優しく、
それを指導している先生がなんて心の広い素晴らしい先生達なんだろうと 
感動してしまいました。


2012年3月11日以後「オランウータン保護活動 SMILE募金」を
今はオランウータンじゃないでしょう! 日本で苦しんでいる人がいるのだから・・・・  と 止めてきた私達でしたが
大船渡の中学生の心を大切に これからまたオランウータンの「マリコ募金」を始めて、「ピアノを贈り隊」の募金と両方をやって行きたいと思っています。


吉浜中学の村上校長先生と第一中学の松村先生が今年の3月まで勤めていた釜石東中学の避難行動は、在校中の生徒の中からは一人の犠牲者も出さなかった「釜石の奇跡」と評価されています。
頂いた「後世に伝えたい 鵜住居地域の震災ガイド」をじっくり読むと
村上洋子先生の一言が 神の声だった様です。


抜粋
「このただならぬ大地震は大津波の予感がする・・・と村上副校長は咄嗟に思い、三陸地震津浪は30分で襲来する・・・、地震後15分経った・・・躊躇しないですぐ避難が必要と考え、窓から身を乗り出して「整列せず、点呼もしなくていいから、指定の場所にすぐ逃げろ〜っ!走れ〜っ!」
神の一声!!でした。
第一避難所までサッカー部員の先導でみんなで走り、それからはマンツーマン方式で小学生の手をひいて第二避難所まで避難した。
そこで振り返った村上先生は あまりに近くに無惨な家や電柱が押し寄せてきたので また「にげろ〜ぉ! いそげ〜!」と500メートル先の高速道路まで、その時も中学生は小さい子供の手を引いて逃げたそうです。


あのとき点呼をしていたら 5分遅れて 多くの子供達の命が奪われたに違いないと・・・」



津浪の無惨な現場が残っている所をどうしても見てもらいたいからと
自ら運転して連れて行ってくださる
秦万里子と同じ髪型(黒)で眼鏡をかけた村上先生。


そこにはこの体験を語り継いで、
多くに人に判ってもらいたい、
避難準備がどんなに大切か、
まずは自分の命を守る事、それから助ける人になる、
臨機応変に対応することなど
真剣でエネルギッシュで優しい。


こんな先生のもと 多感な時期を過ごせる生徒は幸せだし、
ここの生徒達を見ていると日本の将来は大丈夫!!と思えてくる。


先生達の教えの一つ
「助けられる人から助ける人へ」
の現れが 私達への心づくし「オランウータン募金」ではなかったかと
心洗われ、ただただ感謝でした。