0ゼロからの風

5月12日(土)「0ゼロからの風」の封切り初日に行ってまいりました。
塩屋監督、この映画のモデルになった鈴木共子さん、主演の田中好子さん、
息子役の杉浦太陽君の舞台挨拶があるというので 予定をやりくりして
高田の馬場にある早稲田松竹に滑り込みセーフで 観て参りました。


見終わってまず 日本の国民全員に見てもらいたい映画 だと思いました。
小学校高学年からは十分理解できるし、大学生はもちろん、車を運転する人、
家族のある人、すべての人になんだかのメッセージを伝えられる 
とてもわかりやすい素晴らしい映画だと思いました。


一度見ただけで 感想を申し述べるのはおこがましい気がしますが、
1回見たところの感想ということで 書いてしまいましょ!


重い題材だけに、言わなければいけないせりふを 
あまり装飾をつけずに上手くはめ込んで
素直に心に響いてくるぎりぎりの線を保っている脚本。
迫真の演技をする田中好子さん。
音楽も 琴線に触れる一音が何箇所かにあったように感じました。
監督の塩屋さんのまじめな想いがストレートに迫ってきて、
それがとてもわかりやすかったと思いました。


なんと言っても モデルになっている鈴木共子さんの強さ。
母親の強さだけでは あのような方向に行くとは考えられない・・・
息子が亡くなった事で天から使命を授かったような、
あまりに厳しい選択だけれど神様が彼女ならそれができる・・・と
選んでしまったとしか思えないような運命だと感じました。


結果など考えず、策略など無いままに突き進んできた情熱に
報道記者が応えてくれたこと、
そして塩屋監督がその思いをすくいあげたことが
社会を動かす大きな力になったのではないかと思いました。


男性に比べて女性の思いつめた想いは 
そこに利益や名誉などの目的が無く無謀なくらい純粋だったりすることがあります。
その想いが半端じゃないとき 人はその人に揺さぶられ
後押しをしてあげたくなったり、一緒に歩いていってみようかな・・・と
思ったりするのではないでしょうか。


女性の力だけではどうにも到達できない社会的な水準に
心ある男性の力が加わると到達可能になり、 
大きな力になって社会を動かしていく
ことができるのではないかと思いました。


息子の痛ましい交通事故死というあまりにも悲しい現実が発端で
その気持ちは誰も理解できないと思います。
しかし映画の中の母親の純粋な前に進んでいく行動力には
何かを成し遂げられる人の持っているひるまない強さと揺れない想いを
見ることができ、これからの人生を歩んでいく私たちに
語りかけるものは大きかったです。


素晴らしい映画をありがとうございました!
公式ホームページ http://www.zero-karano-kaze.com/contents/about_cinema.php 
皆さん東京では25日までです。
どうか 足を運んでみてください。