桜・まだ・・・

今年の東京の桜は、長い間楽しめました。
ちょっと遠回りして車の中からお花見をしてみると、
今まで気がつかなかったことに気がついたりします。
皇居の周りは桜が多いのかと思っていましたら、
丸の内側にはほとんどなくて松がきれいに植わっています。
桜はあの有名な北の丸公園側に集中しているのです。


イギリス大使館の桜がとてもきれいで、
一等地に凄い敷地を持っています。
急にロンドン時代を思い出しました。
何人もの留学生のお世話をヴォランティアでなさっていた
素晴らしい人格者の外交官の小さな家を借りていました。
あの頃は、海外生活も結構大変で、それこそいくつもの
ドジ、失敗をしましたが、そういうことが
記憶に強く残るものです。


ロンドンから帰国後、イギリス大使館公邸での
パーティーに御呼ばれしたとき、カチンコチンに緊張していた事や
やはり凄い敷地に立派な建築物だ!!と思ったことが蘇ってきました。


パーティーといえば先日テレビ、新聞、本などでこのところ大忙しの
藤巻さんのお宅に招待していただきました。
それこそテレビや新聞紙上でお目にかかるような方々ばかりが
いらしていましたが、いつでも自然体の藤巻家皆様のアットホームな
おもてなしに、とても楽しいひと時でした。


寄席で活躍している紙きりの名人がいらして
その技を披露してくれました。
着物姿でお囃子にあわせてB4版の普通のカミに
普通のはさみで切り込んでから、一筆書きのようにはさみを動かして
ものの3〜5分、見事な絵が出来上がります。


そしてお客様からのお題頂戴の時間。
そういう時はみんながそれぞれに、自分が当たったら何て言おう・・・
って考えていますよね。
昔の授業中と同じように・・・
3つのリクエストは私が考えたのと一緒でした。
ICHIRO,イナバウアー、お花見・・・
いろいろな業界でトップを走っている方のこういうところのマインドは
結構一般的なんだぁ!!と、思いました。
紙きり名人もとてもやりやすいだろうな・・・


ところが目白で有名な和食割烹“太古八”の御主人(素晴らしいおでんを
持ってきてくださっていた)のリクエストが
・・・犬のような猫・・・
誰も考えない不思議な題です。
紙きり名人もちょっと頭をひねっていましたが、
さすがに、それらしい見事な出来栄えでした。
そのやり取りが面白かったです。


春は入試、卒業、就職、の悲喜交々、
体調管理の難しさ等 人それぞれに考える事が多いときです。
美しい桜、紙きり名人の技、ICHIRO,・・・
ちょっとした時間ですが、そういうものを愛でる心のゆとりを
持っていたいです。