伝統のあるもの

先日、サミット中で、オリンピックの招致が決まった、
ロンドンで同時多発テロがあり、またまたイヤーな空気が
世界に流れています。
20年前に住んでいたころにも、
よく出かけたロンドンの中心部です。


同時多発テロなんていう言葉が一般的になったこの世の中は
どうなってしまったのでしょう!
宗教の問題、貧困の問題、・・・それだけでは測れない
問題があるのだと思いますが、
どんな場所でも、人の命を他の人が奪う権利はどこにもないと思います。


6月はなんだかどたばたとスペースNYのオープニングなどで忙しくしていました。
ジャンルを問わず興味深いプログラムを、考えていこうと思っておりますので、
ぜひ、HPを見てお出かけくださいませ。


このところ古いもの、歴史のあるものに触れるチャンスが多くあり、
そのチャンスを下さる方とのご縁で不思議な渦が起きているような
感じを覚えています。


有田焼の名家今泉今衛門の子孫に生まれ銀座で古美術を扱っているGalleryTogeisha
http://gallery-togeisha.kir.jp/
の オーナー主催の個人的なパーティーに伺いました。
古美術品のお皿にお料理を入れると、お料理が一段と映えるのですね。
変に器が主張せず、品格があって、さすが・・・と素敵でした。
その器は、使ってこそ命が吹き込まれるのではないかと感じました。


彼には、NY時代サザビーの古美術のオークションの会場に連れて行っていただきました。
素人の私を、会場に連れて行ってくれ、ビットの仕方を教えてくれる・・・・
垣根を作らない人間的な大きさを感じました。
その後2,3回通ってビットを試みましたが、
お金も持っていないし、そういうことには向いていないとすぐに気がついたことは
イヤーーー  えらかったなあ!! ん??


古美術品、絵画などを現代・未来に伝えていくには、使うか、他の人に見てもらう
方法しかないのでしょう。その使命を持った人の努力は大変だと思います。


先日スカイサロンで披露した、ジャズ講談の宝井琴梅師匠の
お勧めでこれまた歴史のある“駒方どぜう”に究極のドジョウを食べに
行きました。6代続いている江戸情緒溢れる建物で、当主が粋で、気風がよくって
勢いがありました。
江戸の文化を伝えていこうと”江戸文化道場”という講演会をお店で続けていらっしゃり、
その心意気に頭が下がり感動しました。


究極のドジョウがどこで獲れるのかご存知ですか?
長野、茨城、岐阜・・・と、思うじゃないですか・・・・
それが、なんとこのところ私がいろいろさせていただいている大分県だったのです。
松前知事のお計らいで院内で養殖に成功した・・・・ということでした。
これだけでも、キャーおどろき!!とおもっていたのですが、
松前知事がその日に駒形どぜうにいらしていて、
しかも、以前お目にかかかったことのある大分合同新聞の記者の方までもいらしていて、
びっくりでした!!
親しくお話しさせていただき、楽しいひと時でした。


講談という日本の話芸にジャズを絡ませて、現代の人たちに聞き易くしよう・・
という、この試みもすばらしいです。
この試みの源は、新潟県の小出なのですが、
琴梅師匠は10年前、そこに農家を借りて高座を作り、
講談や落語を月1回紹介していらっしゃいます。
雪でも、地震でもどんなときでも欠かさない・・・
立派です。
小出には、小出郷文化会館の桜井館長はじめ熱い方々がいらっしゃいました。
ジャズピアニストの森下君の、前向きな、オープンな気持ちがいろいろな人たちの
不思議な出会いのきっかけになっていると感じ、
それを惜しみなくみんなでシェアーしようというやさしさも感じました。


昨晩は、ニューヨークからいらした宮崎せりなさんが泉ガーデンの
TwilightConcertに出演してくださいました。
リハーサルで“サマ〜〜タイム♪”と歌い始めたとき、
打ち合わせや、休憩で周りにいた人が皆一瞬フリーズしました。
駐車場のおじさんや警備の人までもが、今日はすばらしかったですね!!と
声をかけてくださいました。


駆けつけてくれたヴァイオリンの真部君が森下君とスペインを熱演してくれ、
もう一つ贅沢な熱気で包まれました!!


ゴスペルよりも古いジャンルのスピリチュアル、
その中の有名な曲  This little light of mind を
最後にせりなさんが歌ってくれました。 
”人の人生はいろいろあるけれど、輝こうと思ったら一歩踏み出さなくてはいけない”
説得力のある歌声で・・・
キャサリーン・バトルのリサイタルのアンコールで彼女が歌ったのを
思い出しました。
どんなプロの人でも、こういう一曲を持っていて、それに励まされながら
生きていくのではないかと感じました。


古いものを現代に伝える、
伝統芸を現代に合う形に変える、
昔の人が作った曲を現代によみがえらせる、
どれもこれも、人間が関わってできることです。
待っていないで、自ら一歩を踏み出す・・・これが大切なんでしょうね!


どういうわけか  ”初めのい〜〜〜っぽ!だるまさんがころんだ!”が
思い出され、そのほかにも”はないちもんめ”や缶けりをして遊んだ
昔の光景が出てきました。これらも伝統ある歌の一つですよね。
当時、ん?何年前??お豆腐やさんが笛を鳴らしてくるまで、夢中で遊んでいました。
その中には、怪我をしたり、人のうちのガラスを割ってしまったり、
けんかをしたり、いろいろな体験が詰まっています。
命が大切だ・・・ということ、楽しくいるために何かをしよう・・・と
いうことを 自然に学んだような気がします。


だるまさんが転んだ!! 近々 やってみましょう!
どんな年になっても、できるよね!